1/29 ヴェルサイユ | 旅することで自己を知る

1/29 ヴェルサイユ

 少し感傷にひたりながらも、気を取り直してヴェルサイユへ向かう。RER(国営の特急)で行ったけど、遅い!ヴェルサイユ着は12:00頃だった。ヴェルサイユは、こざっぱりした綺麗な街。特筆すべきは、物価が安いこと。コーラの500mlボトルが1.25ユーロ。パリでは350mlで2ユーロだから、相当安い。サンドウィッチも2.9ユーロ。安い!!
 宮殿は、やはり豪華だった。太陽王ルイ14世の威光と財力を感じる。しかし、感動するかというとそうではなかった。私たちは昨日、モンサンミッシェルに行ってきた。そこは貧しくも精神的に豊かな場所だった。お金・地位・名誉。いらないといえば嘘になるが、それよりは、それらがなくても豊か、そういうほうが素敵に思う。

 パリに着いたら、翌日の8:25パリ発、9:50ブリュッセル着のThalys(国際線新幹線)を予約しようと思ったが、フルだった!初日に泊まった13ユーロの宿もフルで、今日はついてない・・・というよりは、今までがラッキーだったのかもしれない。予定を変更し、明後日ブリュッセルに行くことに。Thalys9315を予約。

 その後はルーヴルへ。友達はホステルへ。というわけでバーチャル一人旅スタート☆

 ルーヴルは、月・水が21:15までの開館。私はやっぱりラッキーだ。当初の予定がまわりまわって実現した。ルーヴルは火曜日休みだったというし・・・ついている。
 中に入ってみると、やはり来てよかったと思う。まさに美の殿堂というかんじ。とりあえずミロのヴィーナスことアフロディーテをみる。そしてサモトラケのニケ。ニケについては、お恥ずかしいことながら知らなかったが、思いがけず感動し、しばらく見入った。絵画もよかった。実を言うと、私はそれまで彫刻や絵画といった美術作品に興味がなかった。音楽には流れがあるのに対し、美術作品にはそれがないような気がして、つまらないと思っていたのである。しかし、そうではなかった。美術作品にも流れがあり、ドラマがある。ただ、その断片を切り取っているというだけだ。時間がないのではなくて、時間を止めているのだ。絵画や彫刻は一瞬のドラマにかけている。それは、もしかしたら、音楽以上にするどい時間感覚かもしれない。すると、美術は、観る者に対して、音楽以上に能動性を要求する芸術なのかもしれない。そう考えると、美術についてもっと知りたいとの思いに駆られる。私は、しばらく美術作品に見入った。

 美術館閉館後は、ルーヴルのカフェで本を読んだり絵葉書を書いたりして、一人の時間を楽しむ。そして11:30頃、帰宅。
 
 宿はParis Friends Hostelというところ。その名の通り、フレンドリーだった。電話では、本当は常連しか泊めないけど、もう遅いからうち泊まっていきな、という具合。実際に行ってみると、深夜にも関わらずおかえりー!と笑顔で迎えてくれた。さらに友情価格ということで割引もしてくれて、本当にありがたかった。ここはいろんな意味ですてきな宿である。外のネオンサインがいいかんじだし、内装もかわいらしい。シャワーは温かいお湯がたっぷり出てくるし、キッチンもあるから自炊もできる!!次パリにきたら拠点にしたいと思った。北駅の近く、お値段は16ユーロであった。